スターバックスにタンブラーやマグカップを持参すると、20円割引になります。
その理由を深く知ると、雑学として興味が満たされるだけでなく、スターバックスの根本思想を理解を促し、より楽しいスタバライフが過ごせるようになると思っております。
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タンブラー持参で20円引きしてくれる理由は！？
スターバックスではタンブラーやマイカップを持参すると、資源節約に協力したお礼として20円割引になります。
正直、この「資源節約に協力」ということに対して、いまいちピンと来ないところがありました。紙カップ自体の原価が20円もするとは思えませんし、どうしてそんなに割引してもらえるのか？と。
同じような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか？スターバックスの紙カップに対する一連の取り組みを知ることでその疑問は解決すると思います。
タンブラー・マイカップ割引に至るまでの背景！
紙カップ2枚重ね問題
スターバックスは事業を営む上で「地域社会や環境問題に積極的に貢献すること」を重要視しています。そんな中、スターバックスを以前苦しめていたのが紙カップ2枚重ね問題でした。
かつて10年以上、スターバックスではテイクアウト用のカップを2枚重ねで提供していました。これは、ホットコーヒーの紙カップは熱くて持ちづらいので、ドリップコーヒーなどを入れる際は紙カップを2枚重ねにして対処していたのです。
お客さんにとってはいいもしれませんが、これは大きな問題です。2枚重ねすることで、捨てられるカップの量も2倍になります。ゴミを多く排出することはスタバの掲げる理念に反します。
また、スターバックスの拠点であるシアトルは環境問題へ関心が高い街です。
そんな街で、多くのゴミを排出する2枚重ねで提供する取り組みはお客さんにとっても好ましいものではありません。
スタッフさんも環境問題への関心が高い20代。多くのゴミが排出されることを心よく思っておらず、スターバックスにとってこの「紙カップの2枚重ね」には早急に対処せねばいけない問題でした。
タンブラー割引が考案される
こうした問題に対処する中で生まれた方法のひとつが「カップを持参にした人に対する割引料金の適用」です。他にも地球環境に配慮するために、携帯用マグカップの販売、店内でコーヒーを飲む際の磁器カップの使用など、お客さんに協力を促すような取り組みもされてきました。
しかし、これだけでは紙カップ2枚重ね問題の根本は解決されません。そこで下記のような取り組みで改善していきました。
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紙カップの改善
紙カップを持つと熱い、ならば紙カップより断熱性の高い素材にしてみようということで、ポリスチレンカップが提供されたこともありました。
ポリスチレンカップにすれば熱さも軽減できるし、さらに年間500万ドルの節約になるという試算もありました。しかし、この提案は却下されました。その理由は、スターバックスらしい高級感が出ない、また環境問題の解決にならないという、高いポリシーによるものでした。
こうした姿勢にはスターバックスはただただ儲けを追求するのではなく、社会的責任を持って事業に取り組んでいることが伺えます。
そして、紙カップ2枚重ねに対処するために生み出されたのが、紙製の筒です。厚紙の筒をはめることで対処することにしたのです。皆さんの中でも見たことがある方も多いと思います。あの厚紙は、苦心の末に生み出した発明だったのですね。
近年の紙カップへの取り組み
スターバックスでは2020年まで主な紙をFSC認証のものと再生紙にすることを掲げています。FSC認証とはなんでしょうか？
世界では「森林破壊」が問題になっています。森林破壊は森林が生育するスピード以上に、早く森林を伐採してしまい、森林が減少したりなくなったりすることです。森林がなくなると、そこに住む動物や昆虫の住処を奪ってしまったり、地球温暖化の原因にもつながると言われています。
「FSC認証」とは、そうした問題に対処すべく「森林の管理や伐採が、環境や地域社会に配慮して行なわれているかどうかを、信頼できるシステムで評価し、それが行なわれている森林」に与えられる認証のことです。（FSCについて｜WWFジャパン【外部リンク】）
紙カップをFSC認証のものにすることで、森林保全に協力しているのです。
スターバックスは、環境に対する取り組みがなされています。その取り組みを見て「いいかっこしい」と捉えることもあるかもしれません。
しかし、個人的にはスターバックスの取り組みを見ていると「企業としての社会的責任とはなんなのか」ということを考えるきっかけにもなります。
スターバックスはのんびり店内でフラペチーノを飲むという楽しみ方もできますが、より深くスターバックスとは何かを知ることで、よりよく生きていくためのヒントも得れると考えております。
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