今回はスターバックスのインスタントコーヒー「STARBUCKS VIA®(スターバックス ヴィア)」についてお話させていただきます。
ヴィアを発売することはスターバックスにとって、大きなリスクがありました。なぜ、そんなにリスクがあるのか?またそれでも発売した理由はなんなのか?ということがわかると、スターバックスヴィアを興味深く、さらに美味しく飲めることだと思います。
- STARBUCKS VIA®(スターバックス ヴィア)とは
- 細胞生物学者が開発したコーヒー!?
- 販売のリスク「スターバックスが見向きもされなくなる可能性」
- 普通のインスタントコーヒーと思わせないために
- スターバックスヴィアの名前の由来
- 実際の味はどうなのでしょうか?
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STARBUCKS VIA®(スターバックス ヴィア)とは
「スターバックスヴィア」は、粉をお湯に溶かすだけで自宅で手軽にスターバックスの味が楽しめるインスタントコーヒーです。
1杯あたり100円。インスタントコーヒーにしては高いと感じる方も多いと思います。しかし、スターバックスヴィアは「インスタントコーヒーを飲まない人」向けに作られており、本格的な味の従来のインスタントコーヒーとは一線を画すものなのです。
スターバックスヴィアの開発には20年もの歳月がかけられています。開発、販売に至るまでの物語はとても興味深いものなのです。
細胞生物学者が開発したコーヒー!?
スターバックスヴィアの開発は、コーヒー業界に一切携わったことがなかったドン・バレンシア氏という細胞生物学者の男性が中心になって行われました。 このドン・バレンシアという人物がいなければスターバックスがインスタントコーヒー事業に参入することはなかったと言って過言ではありません。
ドン氏は、細胞の特性を傷つけることなくフリーズドライにすることができるキットを発明した人物です。そんなドン氏は、気まぐれから、細胞をフリーズドライにした技術を使用し、インスタントのコーヒーを作ることに挑みます。そして、熱湯で溶かして美味しく飲めるコーヒーパウダーが完成したのです。
スターバックスの元CEOであるハワード・シュルツ氏は、ドン氏の話を聞きつけ、彼に会い、ドン氏のインスタントコーヒーを飲んで衝撃を受けました。これをきっかけにドン氏と共同事業に乗り出すことを考えたシュルツ氏は、ドン氏を説得。そしてドン氏は1993年にスターバックスの研究開発部門の責任者に就任しました。
そこからドン氏の研究・開発が始まります。スターバックスのコーヒーの味を再現するのは困難を極めました。そして、20年の歳月をかけて完成したのが、スターバックスヴィアです。2007年、ドン氏はヴィアがリリースする前に病気で、亡くなられてしまいました。スターバックスヴィアは、ドン氏の形見のようなもののようにも思えてきます。
販売のリスク「スターバックスが見向きもされなくなる可能性」
ヴィアを発売することに対して、スターバックスは大きなリスクがありました。
皆さんもインスタントコーヒーには「安いけど味はいまいち」というイメージがあると思います。スターバックスの大きな武器のひとつが高品質なコーヒーです。
スターバックスが、インスタントコーヒーを売るとなれば「コーヒーへのプライドは捨てて儲けに走ったのか?」と思われてもしょうがないことでしょう。
コーヒーのポリシーを捨てたと思われれば当然お客さんも、店に寄り付かなくなる可能性があります。ポリシーのないコーヒーにお金を払いたいという人はいないと考えるのが妥当でしょう。事実、発売を発表しただけで方方のブロガーから非難がありました。
また、スターバックス社内からも「そんなものを食料品店に並べても売れ残って埃をかぶることになる」なんて声が上がる程でした。
しかし、それでも発売に踏み切ったのにはヴィアの味に自信があったからです。
ドン氏が作り上げたヴィアは、今までのインスタントコーヒーの味とは一線を画し、今までインスタントコーヒーを飲まなかった方たちが飲むようになり、新しい市場を生み出すと信じていたからです。
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普通のインスタントコーヒーと思わせないために
発売には大きなリスクがあります。ただのインスタントコーヒーと思われて、そもそも飲んでもらえない可能性があります。ですので、ヴィアが今までのインスタントコーヒーとは一味違うことを伝える必要がありました。
発売前には「そもそもインスタントコーヒーと呼ぶのか?」などのことも議論され、包装のデザインについても徹底的にこだわられました。
スターバックスヴィアの名前の由来
特に名前は重要です。インスタントコーヒー感の強い名前だったら、一瞬で消費者は興ざめしてしまうことでしょう。出された候補は500にものぼりました。そして最終的についた名前が「VIA(ヴィア)」でした。
ヴィアというのはイタリア語で「道」という意味です。ドン・バレンシア(Don Valencia)氏の最初のアルファベット1文字と最後の2文字でVIAになります。開発に大きく貢献したドン氏を称えたことに由来していると言われています。大文字で書くとエレガントに見えるなどの理由で採用されたネーミングです。
実際の味はどうなのでしょうか?
スターバックスヴィアが発売された最初の5日間、日本では「テイストチャレンジ」というものが実施されました。店の片隅でお客さんにドリップコーヒーとヴィアを飲み比べてもらって、どっちがドリップコーヒーでどっちがヴィアかを当ててもらうというものです。お客さんは飲んでみると「どっちだろう?」というような感じで唸っていたそうです。
実際に飲んで見れば唸る理由もわかります。正直、エレガントのママともが遊びに来た時に、出したとしても失礼のないレベルの味をしていると私は思います。ぜひ、実際に飲んでいただきたいです。
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