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国立駅から徒歩4分の場所にある「ときの木」に僕(福永)は来た。
同じ通りにあるBOOKOFFでマンガを立ち読みしてしまった罪悪感から100円の小説を一冊だけ買ってから、フラフラと歩いているとこの店を見つけた。
外からだと店内があまり見えず、外観を見る限り、いかにも本格的なコーヒーを出す店っぽいという感想をもった。
BOOKOFFで立ち読みした後の自分が入っていい店なのかは微妙なところだったが、
美味しいコーヒーを飲みたい気持ちから入店を決意する。
店内は縦長で全体的に茶色を基調としており、振り子時計や植物の形をしたランプなどのアイテムが飾られていて、デートで使うのによいカフェだなという印象を受けた。
また「料理以外の写真撮影は禁止」「小学生未満のお子様のご来店は遠慮しています」
という注意書きがあることから、1人でゆっくり静かに過ごしたい方にも優しいカフェだと思った。
ビターブレンド珈琲500円を注文する。
ほどよい苦味があって、ケーキが欲しくなる味。
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この店に来るのは初めてで、事前情報もないのになぜそう思ったのかはわからないが
「ここは美味しいカレーを出してくれそうな店だな」と感じていた。
そしたら、実際にこの店の人気メニューはどうやらカレーのようだ。
先月は64軒カフェを巡り、前日にカフェ4軒はしごしたせいか、カフェに対する第6感みたいなものが芽生えているのかもしれない。
人気メニューはカレーか…。
カレーというのは特別なものであると思う。
女の子に家でカレーを作ってもらって「うちのカレーより美味しいよ」というと煮物とかロールキャベツを褒めた時よりも格段に喜んでもらえる気がする。
一方、母親に対して「肉じゃがは彼女の方がうまいなー」と言っても「文句言ってないで食べなさいよ~」という感じになりそうだけど
「うちのカレーは2番目だよ」と言ったら、ひどく落ち込んでレモンサワー飲む量が爆発的に増えそうな気がする。
カレーという料理はどこか特別だ。
こんなにカレーのこと考えたのだから、次来る時はカレーを食べようと決意した「ときの木」だった。
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