Enjoy Cafe!

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焙煎とは?~ドトールコーヒーの事例も交えて学ぶ~

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今回はコーヒーの「焙煎」について説明させていただきます。よく耳にはするけど、どういう意味だかあんまりわからないという方も多いのではないでしょうか。 

 

実際にどのような取り組みをしているかの実例を交えた方が理解しやすいかと思いますので、皆さんおなじみのコーヒーチェーンであるドトールコーヒーの事例を踏まえて説明させていただきますそれによって「へー、こんな工夫があるのか!」と好奇心が満たされれつつ、より楽しく焙煎について学べることでしょう!

 

 

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焙煎とは?

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コーヒー豆は最初は生豆という状態で、白もしくは緑がかったベージュ色をしています。この状態では味もほとんどなくとても飲めるようなものではありません。

 

この豆を焼くことで、コーヒー豆は茶褐色になりコーヒーらしい味や香りが出るようになります。この豆を焼く工程のことを焙煎と言い、コーヒーの味を決める上でとても重要な工程となります。

 

焙煎によってコーヒーの味は変わる!焙煎度の8段階!

焙煎の度合いによって味は変わります。基本的には焙煎の度合いが深いほど苦味が強くなり、焙煎の度合いが浅いほど酸味が強くなります。

 

また、焙煎の度合いは一般的に下記のように8段階に分かれます。焙煎度合いが深いものを深煎りといい、浅いものを浅煎りと言います。

 

深煎り(苦味強い)

イタリアンロースト・・・深煎り。最も焙煎が深い。

フレンチロースト・・・深煎り

フルシティロースト・・・中深煎り

シティロースト・・・中深煎り

ハイロースト・・・中煎り

ミディアムロースト・・・中煎り

シナモンロースト・・・浅煎り

ライトロースト・・・浅煎り。最も焙煎度が浅い。

 ↓

浅煎り(酸味強い)

 

コーヒー豆の焙煎度合いが深い程、苦味が強くなるので「苦いのが好きだから、僕だったら片っ端から深煎りにしてしまうぞ!」という思想を抱いた方もいるかもしれませんが、コーヒー豆によっては浅煎りにした方魅力を発揮するものもあります。豆の個性に合わせた焙煎をした方がよいと言えるでしょう。

 

粉が膨らむ現象はなぜ起きる?

ドリップコーヒーなどを作った方は経験があるかもしれませんが、コーヒーにお湯を注ぐと表面にぷくりと泡が膨らみますよね。

 

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このように粉が膨らむのは、炭酸ガスが出ているためです。炭酸ガスは時間経過とともに抜けていくので、より豆が膨らむ方が新鮮であると言えるでしょう。

 

焙煎直後の豆はし炭酸ガスを大量の含んでいるので、コーヒー豆が「俺の新鮮さを拝みやがれ!」と主張するがごとく袋に入れるとパンパンになったりすることがあります。

 

では、豆は新鮮な方がいいし炭酸ガスをいっぱい含んでる方がいいかというと、そうではありません。炭酸ガスがあることによって、コーヒーに含まれる成分を安定して抽出する(コーヒーの成分をお湯に移すこと)ことができません。だから、数日置いた方がコーヒーの味はよいものになると言われています。

 

さて、ドトールコーヒーの場合はこの炭酸ガスに対してどう対処しているのでしょうか。

 

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ドトールの豆の鮮度を保つ取り組み!炭酸ガスにはこう対処している!

ドトールコーヒーでは豆の鮮度を保つことに異常なまでのこだわりを持っています。コーヒー豆は時間を経過するごとにどんどん酸化していって、味が落ちていってしまいます。淹れて時間が経つとあんまり美味しくないなーなんてことあるでしょう。これは酸化によるものです。

 

ドトールではそうしたコーヒーの酸化を防止するために、お店には古い在庫を持たず、それぞれの店舗からオーダーを貰った分だけ配送するようにしています。ドトールではこのシステムをフレッシュローテーションと呼んでいます。そうすることで新鮮な豆だけをお客さんに提供しているのです。

 

ただ、先程述べた通り、焙煎直後の豆には炭酸ガスが含まれています。一体どうしてるの?

 

ドトールでは炭酸ガスを抜くために、店舗から注文があったとしても、すぐには店には送らないで、一度そういった豆を置いておく場所に送られます。そして、最も飲み頃のタイミングでお店に配送されるようになっているのです。

 

炭酸ガスの存在を知らなければ「なんでわざわざ一旦置くの?段取り悪い!」となりますが、以上の知識を踏まえると「一旦置くなんて丁寧でいい仕事してるじゃん!」という感想を持つことでしょう。

 

熱風焙煎と直火焙煎とは?ドトールの事例に学ぶ!

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大量のコーヒー豆を焙煎をする際には焙煎機という機械を用います。焙煎機は大きく分けると下記の3種類になります。

 

直火式・・・穴の開いたドラムに入ったコーヒー豆を、下から直接火で炙る方法。

熱風式・・・穴のないドラムに入ったコーヒー豆に熱風を入れて加熱する方法。

半熱風式・・・穴のないドラムを下から炙り、熱風でも加熱する方法。

 

コーヒーチェーンなどだと、熱風式焙煎の手法を用いるのが一般的です。一方、ドトールの場合は直火焙煎を採用しています。これは一体どういうことを意味するのでしょう。

 

直火焙煎は大量生産には向いていません。

 

熱風焙煎だとコンピューターで制御できるけど、直火焙煎だとそうは行きません。火のコントロールも難しく、時間も熱風焙煎の3倍を要します。

 

手間もかかるし、釜が焼きあがるごとに「焙煎師」と呼ばれる焙煎の専門家が味を確認。1日に飲むコーヒーの量は数十杯にのぼります。そうして、調整に調整を重ねて同じ味を保つように努めないといけないのです。

 

そうまでして、直火焙煎にこだわるのはドトールの創業者が理想とした「香り高く甘みのあるコーヒー」に近づけるためには、熱風焙煎ではなく直火焙煎だという結論に至ったからです。

 

こだわりはじめたら労力を惜しまないのがドトールのやり方。

 

しかし、直火焙煎をやろうとした当時はそんな機械なんてどこにもにもありませんでひた。最先端と言われていたドイツのメーカーに注文しても「そんな非常識な注文は受けられない」と言われてしまいます。

 

それでも諦めず、自分たちで4年の歳月をかけて焙煎機を作ってしまったのです。120kgと200kgの焙煎機。これほど大きなものは世界でも例がないそうです。

 

焙煎という工程ひとつでコーヒーの味は大きく変わるし、そこにはコーヒーを作る人たちのこだわりが宿っています。そう考えながらコーヒーを飲むと「一生懸命焙煎してくれてありがとう」と思わずつぶやいてしまうことがあるかもしれません。

 

 

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