今回は、ドトールが分煙に対する取り組みを紹介させていただきます。
現在、ドトールは自動ドアで禁煙と喫煙席が区切られています。それだけでなく、目に見えない分煙に対する執拗なまでのこだわりが隠されているのです。
僕はそれを知った時、喫煙者じゃないのに「一度、喫煙室に行ってみたい!」という感想を抱きました。
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ドトールが分煙をすすめた理由
ドトールの分煙が急激に進んだきっかけは、スタバの存在が大きく関わっています。
1996年に銀座にスタバの日本1号店が誕生しました。そして、スタバは大人気となり。世の女性たちのおしゃれなカフェに行きたい願望は強まりました。
そんな中、ドトールは「タバコ臭い」というようなイメージがあって、女性客がうまく取り込めていないという状態にありました。株主総会でも毎年、タバコをなんとかして欲しいという声が次々と寄せられたそうです。
(スタバの誕生については⇒スタバが流行った理由!最初は女性に人気が出ると思ってなかった!? )
そこで、ドトールはタバコのイメージを払拭するために、大幅なリニューアルに乗り出すのです。
ちなみにリニューアルは分煙だけでなく、他にも様々な取り組みがされています、リニューアルされた店舗は「白ドトール」と呼ばれています。(詳しくはこちら⇒「白ドトール」とは?普通のドトールと何が違う?)
ドトールの分煙の取り組みがすごすぎる
リニューアルされたドトールは、喫煙と禁煙が自動ドアで仕切られています。そこに隠された分煙に対する執拗なまでの取り組みとは!?
赤外線スコープで煙を調べる
ドトールは分煙をすすめるにあたって、タバコを吸う人もそうじゃない人も、全てのお客様にとって居心地のいい空間を作るため、研究に乗り出しました。
自動ドアを作ったとしても、自動ドアを開けた時に、禁煙ルームにどうしてもタバコの煙が流れてきてしまいます。そうならないためには、タバコの煙を全部吸い取らないといけないと考えました。
どうしたら吸い取れるのかということを研究するために、閉店後の店に様々な機材を持ち込み、真夜中の店内で赤外線スコープを使って煙がどのように動くか徹底的に研究したそうです。
自動ドアが開いた時に、煙はどう動くのか?どこに煙を吸い取る排気口を設置すればいいのか?
その研究っぷりは、もはやカフェが行う範疇を超えて、もはや大学の研究員レベルに達していたことでしょう。
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エアーの壁を作る
そして調べた結果「タバコの煙は壁を伝って昇っていく」という事実がわかりました。煙が壁を上がったところで吸い上げるという方法を考案しましたが、やはり自動扉を開くと煙が外に出てしまうという問題に直面しました。
そこで、自動扉の上からエアを送って、空気の壁を作ることにも挑んだそうです。
試行錯誤の末に、自動扉が開いたときには、煙を吸う力を強くして一気に吸うことと、排気口の場所を明確に決めることが重要だという結論に至りました。
そして微調整を重ねて、ようやくドトールのリニューアルしたドトールの喫煙室が完成したのです。
その結果どうなったか?
ドトールの喫煙室は本当にすごいです。
実際に入ってみると、全員アイコスを吸ってるのかというくらい、タバコの煙を感じることがありません。
禁煙スペースにタバコの煙も臭いも漏れてくることもないです。見事に、タバコを吸う人も吸わない人も居心地のよい空間が形成されています。
まだ、ドトールはタバコのイメージがあるという方は、ぜひ一度訪問してみてください。
僕はタバコは吸いませんが、喫煙室の少し暗い照明と、タバコを吸ってる人たちが醸し出す独特の気怠い雰囲気が好きです。
タバコの煙に包まれることなく、そういった空間に滞在することができるのは、リニューアルされたドトールのよいところだと思います。
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