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カフェインに依存性はあるのか?コーヒーとカフェインの関係性について考える!

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コーヒーは美味しくて、飲めば飲むほどその味の奥深さに惹かれていきます。コーヒー好きの皆さんは、それぞれに自分の好みの味やこだわりがあると思います。

「コーヒー」という飲み物について考える時「味」については、よく論じられますが、コーヒーに含まれるカフェインの存在は見過ごされがちです。単に「眠気に効く」程度のものに思われがちですが、実はこのカフェインはコーヒーという不思議な飲み物の立ち位置を明確にする上で、重要な存在なのです。

 

カフェインについて知ることは「実はコーヒーの味ではなくカフェインが好きで飲んでいるかも?」と、皆様にとって新たなコーヒー観の発見につながるかもしれません。

 

 

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カフェインの依存性

コーヒーにはカフェインが含まれています。カフェインには目を覚ます効果があるなどということは知られていますが、このカフェインという存在の重要性はそれだけにとどまりません。カフェインという物質には「依存性」があると言われています。

 

依存性がある物質にはネガティブなイメージがあります。アルコール、ニコチン、そして覚醒剤、コカイン…。

カフェインはこれらと同列に語られませんが、薬物の専門家であるローランド・グリフィス氏によると「(カフェインは)乱用薬物の条件をすべて備えている。つまり、気分を変え、身体的依存を生み出し、使用を中止すると離脱症状(禁断症状)を引き起こし、依存状態になる人も出る」と語っております。

参考書籍:カフェインの真実-賢く利用するために知っておくべきこと

 

乱用薬物というのは、摂取するとやめようと思っても一定時間経過するとまた欲しくなります。また、急に摂取をやめると体に不調が生じます。これはカフェインにも当てはまる症状です。

 

また、カフェインには神経細胞の興奮を抑えている回路の働きを抑える作用があり、摂取すると報酬系(脳が快楽を感じるシステム)が刺激されて、一定時間経過するとまたコーヒーが欲しくなるのです。また、カフェインを急にやめると頭痛などの症状が出ることがあります。(これはカフェイン離脱頭痛などと呼ばれています)

 

依存性はどれくらいか?

カフェインに依存性はありますが、それは一体どの程度なのでしょうか。

その依存度は、アルコールの約50分の1でニコチンはアルコールの約50分の1、ニコチン の約10分の1程度という研究があり、とても低いものです。

参考リンク:https://www.nestle.co.jp/asset-library/documents/nhw/interview10.pdf

 

頭痛などの症状も、アルコールや薬物に比べれば非常に軽いです。また、カフェインを断つと一定の期間カフェインが欲しくなりますが、それは麻薬や覚醒剤、またアルコールほど強い欲求を刺激するものではありません。カフェインを摂取したすぎて発狂したという人は効いたことはありません。

 

つまり、カフェインには依存性や薬物を摂取した時と同じような反応があるものの、社会問題になるような過度な症状ではないのです。

 

しかしカフェインの軽度な依存性によって、コーヒーという飲み物の飲用を促しているという側面があると思います。朝のコーヒーを飲む習慣などは、単に美味しいから飲んでいるのではなく、カフェインの軽度な依存性が関係しているからかもしれません。

 

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コーヒーが広まったのはカフェインのおかげ?

コーヒーがこれ程全世界的に広まり支持を獲得したのには、その味ではなくカフェインの効果によるものが大きいと言えます。

 

コーヒーを広めるのに大きく貢献した「スーフィー」と呼ばれるイスラム神秘欲主義者がいます。彼らは、禁欲的な生活を送り、一晩中、神の名を唱えるという儀式を行います。その際に、眠気を覚ますために用いられていたのが「コーヒー」だったのです。また、アメリカでは第一次世界大戦の兵士が士気を上げるために、コーヒーに含まれるカフェインの効果は重宝されていました。

 

近年、コーヒーを美味しく入れる技術は発展を遂げ美味しくなったコーヒーですが、もともとはコーヒーはカフェインを摂取するツールとして飲まれていたと言えるでしょう。

 

世界には多種多様な国があり、それぞれに独自の文化を形成していますが、カフェインを常用するという文化は各地に根付いています。ナイジェリアではコーラ・ナッツ、トルコでは1日に20杯ものチャイを飲み、南米ではガラナやマテ茶。

つまり、コーヒーという飲み物もカフェインがあったから常用する飲み物になったと言えると思います。このことからもコーヒーは味だけではなく、カフェインの存在が重要であると考えられます。

 

コーヒーの味はもちろん重要!

さて、ここまでのことを踏まえると、カフェインがコーヒーの飲用を促進することに大きな影響を与えていると考えられると思います。

 

かといって、コーヒーの味も重要です。一時期のアメリカではコーヒーの味が低下し、コーヒー離れの危機がありました。単なるカフェインの摂取のツールではないのです。

こちらについては⇒スターバックスの祖「アルフレッド・ピート」とは?「ピーツ・コーヒー&ティー」の誕生の経緯!

 

もともとは単なるカフェインの摂取のツールに過ぎなかったコーヒーですが、今ではコーヒーの味は進化に進化を重ね、多種多様で個性的な味のコーヒーが私達を楽しませてくれます。 コーヒーという存在はカフェイン抜きには語れないですが、かといって、味抜きにも語ることはできないと僕は思います。

 

コーヒーというのは不思議な飲み物です。ちなみに、コーヒーとアルコールというのが似た関係にあることは禁酒法の歴史を見ると、よく理解できるところではないかと思います。詳しくは⇒禁酒法とは?コーヒー業界に与えた影響!

 

コーヒーは味だけでなく、知ることでもその奥深さを感じることができる飲み物だと思います。

 

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