今回は、ヨーロッパのカフェ文化の先駆けである17世紀イギリスのカフェライフがどのようなものだったのかをお伝えさせていただきます。
現在のカフェの使い方との比較などをしたり、自分がその時代にいたことを想像することによって、カフェに対する興味が深まり、結果的により楽しいカフェライフが訪れるのではないかと思っております。
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1652年にロンドン初のコーヒーハウス
1652年に、ロンドン初のコーヒーハウスができました。(コーヒーハウスとは、17世紀~18世紀にイギリスで流行した喫茶店・カフェの名称です。)
18世紀初頭にはロンドン市内で3000軒の店が営業を行っていたといわれるほど、流行りました。その理由はなんなのでしょうか。
イギリスのロンドンでカフェが流行った理由
身分の差が関係なくしゃべれる場所だった
当時のイギリス社会で会話する場所として連想されていたのは、劇場・公演・夜会などの上流社会の社交場でした。
コーヒーハウスが特徴的だったのは、身分の差に関係なく会話ができるところでした。
コーヒーハウスでは、偉い人が来たとしても、席を譲る必要がなく、身分の高い人も身分の低い人と親しく話すことに抵抗を持たなかったと言います。
職業や地位に関係なく様々なお客さんが、気にせずおしゃべりできたことで、政治などの社会情勢から、商売、文学など幅広い会話や議論をすることが可能となったようです。
ちなみに、コーヒーハウスは女人禁制だったため、いわゆる男女の出会いの場としての機能は一切なく、純粋におしゃべりを楽しめる場所だったのようです。
酒場よりも安いし、真面目にしゃべれる
コーヒーハウスの登場までは、パブと呼ばれる酒場を利用する人が多くいました。
しかし、パブに比べて、コーヒーハウスの方が値段が安く、また、アルコールが入っていないため真面目な話や商談をすることもできました。そういった理由から、多くの人がパブからコーヒーハウスに流れました。
ちなみに、当時は、住宅事情もあまりよくなったことで人を家に招いておしゃべりするということもなかったと言います。そういった利便性から、コーヒーハウスは支持を獲得していきました。
コーヒーが健康にもよい
当時のイギリスではアルコールの消費量が多く、2日酔いにも効くと言われるコーヒーは非常に重宝されました。
また、コーヒーは医薬品扱いのため、医者もお金を儲けたいという気持ちから、コーヒーの健康促進のキャンペーンも行われたそうです。
コーヒーの健康効果を期待して、コーヒーハウスを訪れた人もいたと言います。
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コーヒーハウスの雰囲気
扉を開けると美人の女性が立っていて、その助成にお金を払ってコーヒーハウスの中に入るそうです。部屋の中にはテーブルと椅子が置かれていて、空いている席には自由に座ることができました。
テーブルの上には新聞や雑誌が置かれていて、読んでる人もいれば、字が読めない人のために読み聞かせている人もいたそうです。部屋中はタバコの煙だらけだったと言います。
身分に関係なく議論が交わされ、それはそれは活気にあふれている場所だったそうです。
不特定多数の人々が、おしゃべりをして過ごしたコーヒーハウス。今の日本のカフェとは大分違う使われていますね。
個人的には1人でのんびり静かに過ごすことができるカフェのスタイルが好きですが、カフェにそういう時期があったと想像すると、とても好奇心が刺激されます。
カフェの歴史を学ぶことで新たな視点が加わり、より今のカフェライフが楽しいものになるような、そんな気がしました。
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